Windows 10 Creators Update と ReFS

記憶域スペース

Windows 10 Creators Update(Windows 10 バージョン 1703) が配信開始され、既に適用をした方も多いと思います。

Windows 10 バージョン 1703の新機能については、Windows 10 Creators Update の新機能Windows 10 Creators Update の IT 管理者向けの新機能で情報が出始めましたが、私もまだなかなかキャッチアップできていません。

その中で、Windows 8.1から搭載された新しいファイルシステムであるReFS(Resiliency File System)についてもWindows 10 バージョン 1703で変更が加わっているようですので、気がついた範囲で記載します。

Windows 10でも、記憶域スペースのバージョンからPreview表記がとれ、Windows Server 2016 と同じに

実は、これまでの Windows 10 バージョン 1607では、記憶域スペースの内部管理バージョンは “Windows Server 2016 Preview”となっていました。

Windows Server 2016 バージョン 1607 では以下のように、バージョンは “Windows Server 2016″となっており、サーバーOSであるWindows Server 2016 と クライアントOSである Windows 10に搭載された記憶域スペースのバージョンは異なっていました。

これが、Windows 10 バージョン 1703ではバージョンが”Windows Server 2016″となっており、Windows Server と同じバージョンが搭載されています。

Windows 8 や Windows 8.1 ではクライアントOSとサーバーOSの開発が並行して進み同時にRTMされていましたが、Windows 10では以前のようにサーバーOSに先行して開発が進められたため、このように内部的にはサーバーOSのPreviewビルドのバージョンで搭載されている機能があったようですが、バージョン 1703はサーバーOSの正式バージョンの取込が進んだようです。

ミラー以外の仮想ディスクもReFSでフォーマット可能になった

その影響かどうかはわかりませんが、従来はクライアントOSでは利用できなかった、ミラー以外の仮想ディスクのReFSフォーマットが Windows 10 バージョン 1703では可能になったようです。

バージョン 1607までは

以下のようにミラー以外の回復性(パリティ、シンプル)でファイルシステムをReFSでフォーマットしようとすると、GUIでは以下のように選択出来るものの、

実際には以下のように、「パラメータが間違ってます。(0x00000057)」といったエラーがでていました。

そのため、ReFSをミラー以外のボリュームで利用可能にするレジストリハックが一部では用いられてました。

参考 How to Enable or Disable to Format with ReFS File System in Windows 8.1 and Windows 10

バージョン 1703では

バージョン 1703では、パリティ、シンプルでもReFSで仮想ディスクを作成することができるようになりました。

内蔵HDDや外付HDDもReFSでフォーマットが可能になった

バージョン 1607までは

ボリュームを新たに作成する際には、「exFAT」か「NTFS」しか選択できません。

HDDに存在しているボリュームをフォーマットする際は、NTFSでフォーマットしたボリュームでは、ファイルシステムを選択しようとすると NTFSしか選択できません。

バージョン 1703 では

新しいボリュームを作成する際に、「exFAT」か「NTFS」しか作成出来ないのはバージョン 1607と同じです。

しかし、一度NTFSで作成したボリュームについては、フォーマットの際にファイルシステムからReFSを選択することができるようになっています。

実際にフォーマットも完了し、ボリュームのプロパティでもReFSでフォーマットされていることが確認できます。

細かなところで違いがみられる Creators Update

これはごく一例ですが、Windows 10 バージョン 1703 では、正式に情報として公開されている以外にも、細かなところでの機能改善が多数含まれているようです。

細かなバージョンアップは利用者としては嬉しい反面、企業等の管理者や、我々のようなコミュニティでのユーザーサポートをしているMVPにとっては、こういった仕様の変化は玄人泣かせかもしれません。

先日、今後のWindows のバージョンアップは年2回となることが明らかになりました。

Windows の機能リリース スケジュールを、Office 365 ProPlus と足並みを揃えるために、3 月と 9 月の年 2 回を目標とすることに変更します。このため、次回の Windows 10 の機能更新プログラムは 2017 年 9 月のリリースを予定しています。

引用元:Windows と Office のリリース スケジュールがよりわかりやすくシンプルに

どんどん変わりゆくマイクロソフトの開発スタイルですが、今後のアップデートについては、機能の変更点についても情報がこまめに出るようになるといいなと期待しています。

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