WHSのリモートアクセスでは、共有フォルダにアクセスして、ファイルの ダウンロードやアップロードを行うことが出来ます。 しかしながら、
- アップロードの際にはフォルダのアップロードは出来ず、ファイル 単位でのアップロードしか出来ない
- ダウンロードの際に複数ファイルをダウンロードしようとすると、自動的に ひとつの圧縮ファイルに圧縮されてダウンロードされる
といった好みが分かれる点があります。 人によってはエクスプローラー上からの操作同様にファイルを扱いたいと いう方もいらっしゃるでしょう。
しばしばこのようなニーズを満たしたい場合にFTPを使うという方が いるようですが、FTPはセキュリティ的にも非常に甘く、認証を設定したと しても平文でユーザー名、パスワードがやりとりされるため、個人情報を 満載したWHS上でFTPを走らせるのはやめた方がよいでしょう。FTPの ポートを開放することも、ウィルス等に狙われやすくなる一因となります。 (また、WHSにWindows Server 2003のFTPサーバー機能を追加インストール することはEULA(使用許諾契約)に違反すると思われます)
そういう場合に、この Web Folders 4 WHS は非常に魅力的なAdd-inです。 WHS上の共有フォルダに対して、インターネット上からHTTPS(SSL)経由で アクセスすることが出来、ネットワークフォルダやネットワークドライブとして クライアントPCで登録しておけば、Windowsエクスプローラーからローカル上の フォルダと同様に扱うことが出来ます。 しかもSSLを利用しているためセキュアな通信が可能です。 その上、この機能はWindowsの機能(Windows UNC Shares, IIS Virtual Directory, WebDav ,Windows Distributed File System)を組み合わせて活用しているだけで 特殊なソフトをインストールしているわけでもないため、この点でも安心です。 WHSに設定した共有フォルダやユーザーアカウントをそのまま活用できます。
なお、参考までにWebDAVのクライアント機能はWindows標準の機能でも良いですが、個人的には、Windows Vista/7 32/64bit対応のWebDAVクライアント Gladinet Cloud Desktopをお勧めします。
設定方法:
(インストール方法は他のAdd-in同様、WHSコンソールから)
こちらのサイトからダウンロードしてください。
また、インストール後WindowsUpdateを実施するか、 Software Update for Web Folders (KB907306)を
ダウンロードして インストールしてください。
Vistaの場合は
Software Update for Web Folders (KB907306)
をダウンロードして インストールの上、フォルダを開くときはダブルクリックではなく、
フォルダを右クリックして「開く」を選択してご利用ください。
または、Vista、Windows 7 でご利用になる方はこちらも参考になさってください。
1 | インストールが完了すると、WHSコンソールの[設定]の中に[Web Folders]が作成されます。 | |
2 | [Settings]を押下すると、左のような画面が出てきますので、[はい]を選択します。 | |
3 | Webフォルダとして作成されるフォルダの名前を入力します。 https://xxx.homeserver.com/入力したフォルダ名 でアクセスが可能になります。 | |
4 | WebDavのインストールをする旨のメッセージが表示されるので[OK]を押下します。 | |
5 | Windowsコンポーネントのインストールが自動的に始まります。 | |
6 | 設定が完了すると、左のようにすべての項目に緑色のチェックが付きます。 # インストール完了後、WHSにリモートデスクトップでログインし、Software Update for Web Folders (KB907306)をダウンロードして インストール | |
7 | コンソールの[Web Folders]タブに移動します。 | |
8 | Web上で共有するフォルダを選択して、[Add]を押下します。 | |
クライアントPCからのアクセス | ||
クライアントPC上ではVistaやWindows 7 の場合は[マイコンピューター]から[ネットワークの場所を追加する]、XPの場合は[マイネットワーク]から[ネットワークプレースの追加]を実行します。左のスクリーンショットはWindows 7 の例です。 (ネットワークドライブとしても設定出来ます) # この手順はLAN外から実施することを前提にしています。自宅LAN内でも同じように利用するには通常hostsファイルに設定するなどして、名前解決できるようにする必要があります(hostsファイルの記入方法は末尾を参考に)。 自宅内で使うPCは直接共有フォルダを覗けばいいので、問題ないと思いますが。 |
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[ ネットワークの場所の追加]ウィザードが始まります。 | ||
[ カスタムのネットワークの場所を選択]を選択した状態で次へ。 | ||
Web サイトの場所を指定します。 https://xxx.homeserver.com/フォルダ名 ※3 で入力したフォルダ名 と入力します。 | ||
フォルダへのアクセス権をもった [ユーザー名]、[パスワード]を入力します。 | ||
[ネットワークの場所の名前]を入力します。マイコンピューター上で表示されるフォルダの名称になります。 | ||
完了画面 | ||
コンピューターを開くと、上記で設定した名前のフォルダが[ネットワークの場所]に追加されています。 | ||
選択すると左のようなショートカットが表示されます。 | ||
ショートカットをクリックすると、8 で設定したフォルダが見えます。 | ||
フォルダを開いて、デスクトップ上からTestフォルダをドラッグアンドドロップすると、 | ||
フォルダのコピーが出来ます。 | ||
補足 | 左は同じWeb共有フォルダをネットワークドライブとして追加した画面。 |
このAdd-in、相当便利だと思うのですが、国内であまり使っているユーザーさんを見かけません。
先日の週アス アンケートにも名前がなかったし…。もったいないなぁ~。
# hostsファイルの設定例 C:\Windows\System32\drivers\etc に hosts という名前のファイル(拡張子なし)を作成し、
WHSのIPアドレス xxx.homeserver.com
という一行を記入します。 eg. 192.168.0.5 hogehoge.homeserver.com