[FAQ]ボリューム・シャドウ・コピー(VSS)は Power Pack 1 からデフォルトでは無効になります。でも解説されていますが、PP1以降、Volume Shadow Copy Service は無効になっています。VSSが無効ということは、[以前のバージョン]が使えないことを意味しています。[以前のバージョン]が使えれば、間違ってファイルを上書きしたり、古いバージョンのファイルが必要になった場合にも、ロールバックして取り出すことが出来るのですが、現状WHSではそれが出来ません。
今日ご紹介するのはWindowsの[以前のバージョン]のように、過去のロールバックポイントからファイルを復元出来るadd-in Time Traveler for Windows Home Server です。
add-inには、大きく3種類あり、
- コミュニティアドイン・・・開発者が主にフリーやドネーションウェアとして一般に公開しているアドイン
- OEM謹製アドイン・・・HPのMSSなどにプリインされている、OEMメーカー製アドイン
(AcerのH340にプリインされているアドインはすべてがこれとは限らない)- コマーシャルアドイン・・・商用のアドイン。ソフトメーカーがWHS対応を謳って販売している。Twonky Media ServerやDiskeeperなどがこれにあたる。
に分かれます(上記の分類は私の勝手な命名もありますので参考までということで)。この辺のお話は12/23のイベントでもしようかなと思っていますが…。
Time Traveler for Windows Home Server はコマーシャルアドインですので、有償で販売されています($29.99 買うなら歴史的円高の今かも?)。トライアルバージョンでは、最大利用できるロールバックポイントが25までという制限がかかっています。
インストール
インストールすると、以下のようにコンソールにタブが出来ます。
(現在のバージョンでは、WHSがPP2でないとインストールが出来ません(-_-;) ご注意ください)
V1.2からPP3でもインストール出来るようになりました。
ロールバック対象フォルダの設定
共有フォルダのロールバックを有効にするには、有効にしたい共有フォルダを右クリックし、[Enable]を選択します。
すると、コンソール上で[Rollback Enabled]の表示が[Yes]に変わります。
ロールバックポイント作成スケジュールの設定
実際のロールバックポイントは、コンソールの下部にあるスケジューリング設定に従って作成されます。
・指定した分おき
・毎日○○時
・手動
の3つから選ぶことが出来ます。
ロールバック
実際にロールバックするには、ロールバックしたい共有フォルダを右クリックします。
以下のように、ロールバックしたい日時と、ロールバックしたフォルダ/ファイルの保存先を指定した上で、
・共有フォルダ全体
・特定のフォルダ
・特定のファイル
の3つのうちいずれかを指定してロールバックすることが可能です。
(ただし手元の環境で試したところ、ファイルを指定してのロールバックは日本語環境ではうまく動いてないようです。共有フォルダ、または特定のフォルダのロールバックは問題なさそうです。)
(V1.2で日本語ファイルのロールバックも確認出来ました)
ロールバックが完了すると、
このように表示され、保存先のフォルダを開くと対象が復元されていることが確認できます。
ここまで見てきましたが、コンソールからファイルを復元出来るという点でも非常に魅力的なadd-inではないかと思います。[以前のバージョン]が使えれば便利なのにと思っていた方、是非お試しになってみてください。