Small Business Server(SBS) 2008 の後継製品、SBS 7 のパブリックベータが開始されました。
米MS、「SBS7」のパブリックベータ版まもなく公開 : インターネットコムニュース : ニュース : ネット&デジタル : YOMIURI ONLINE(読売新聞)でも報じられていたように、SBS 7 のベータ版の公開はほぼ想定通りのスケジュールで進んでいるようです。
SBS 7 と Aurora でも既に掲載したとおり、SBS 7 は75名までの規模をサポートする中小企業向けのサーバー製品となります。Windows 2008 R2をベースに、Exchange Server 2010、SharePoint Foundation 2010、Windows Server Update Services(WSUS)等がパッケージ化されており、それぞれを単体で購入するよりも遙かに安価にかつ短時間でビジネスの中心となるサーバー環境を構築できます。また、2台目のマシンを用意すると、SQL Server 2008 R2 Standard Edition for Small Business を追加することも可能です。
SBS 7 は、Windows Home Server (WHS) Vailをベースに開発されたSBS Auroraとは異なる系譜から生まれた製品となっており、Auroraのようなクラウドとオンプレミスの連携ではなく、完全なオンプレミス用のサーバーOSとなります。また、Vail/AuroraのようなDrive ExtenderやクライアントPCのバックアップは搭載されていませんが、リモートウェブアクセス、コネクトサイトからのクライアントPCの登録(及びドメインへの参加)、ダッシュボードを通じた正常性とセキュリティ状態の監視機能は提供されます。
リモートウェブアクセスでは、
- 共有フォルダ
- Eメール(Outlook Web Appを経由したExchangeサーバーへの接続)
- イントラサイト(Share Pointで構築したサイト等)へのアクセス
- LAN内のクライアントコンピューターへのリモートアクセス
- Office Web Apps
を利用することができます。
Exchange Server 2010とShare Point 2010を活用して、OutlookとExchangeを組み合わせたメール、スケジュール、会議予約等の効率化、Windows Mobile(Windows Phone)をはじめとしたモバイルデバイスとのコラボレーション(Exchange Serverとのメール、スケジュール、連絡先の同期)、社内Wikiやブログ、ドキュメントライブラリーといったコラボレーションサイトの活用により、企業内のイントラ環境はもちろんのこと、社外からのリモートアクセス、モバイル環境含めたIT環境の効率化が可能となります。
Auroraはサポートするユーザー数が25まで、SBS 7 は75までということから、ターゲットとしているセグメントが異なることが伺えるかと思いますが、値段的にもAuroraはクラウド上のSaaS利用を前提としているため、イニシャルコストが低い一方で、SBS 7 は全てオンプレミス用にサーバーソフトウェアを購入することになりますのでイニシャルはAuroraよりは相対的に高くなるかと思います。
SBS 7 は基本的には会社の中でちょっとスキルのある社員が導入する(もちろんそういうケースもあるでしょうが)というよりは、ベンダーを通してサポートと組み合わせて購入するという形態が大半になるのではないかと思います。
今日公開された、SBS 7 そして公開済みの SBS Aurora に興味のある方、特に7の場合はSBS環境に対してソリューションビジネスを展開されている方、