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WHSにメールサーバーを載せてみる

Windows Home Server に搭載して欲しい機能として、
メールサーバーがあります。私も、当初Exchangeの載っている
Small Business Server(SBS)とWHSで迷ったことがありました。

WHSになぜメールサーバーが載っていないかは、MSDNのブログでも
解説されています。
Brendan on Windows Home Server : Why not have email in Windows Home Server?
端的に言うと、ターゲット層が違うということと、SBSとのすみ分けという
ことでしょうか。

 

それでもWHSでメールサーバーを動かしたい人向けに、
今回は海外で無料で使えるメールサーバーソフトをWHSにインストールする
記事が紹介されていたので、試してみます。

今回利用するメールサーバーソフトはSmarterMailです。
これは無料版での制限が1ドメイン、10アカウントに制限されて
いる以外は、試用期間制限などその他の制限はありません。
家庭で使うメールサーバーとしては十分でしょう。

  WHSでメールサーバーを動かすことで、xxx@***.homeserver.com
といった形式のメアドを自由に発行(@マーク以降は固定)することが
可能になります。また、その他のDDNSサービスでドメインを取得すれば
任意のドメインでのメール運用も可能です。

早速インストール方法に。
まず、以下のURLからDLします。
Free Edition, Windows Mail Server, SmarterMail 5.x – SmarterTools

DLしたファイルをインストール
 
 
 
 
インストールが完了すると、自動で
ブラウザの設定画面が開きます。
2分ほどかかるので、それまでこの状態
で待ちます。
WHSのサーバー名と、Administratorアカウントとして利用するユーザー名、パスワードを設定します。
DNSサーバーのアドレスを入力。OSの設定と同じで良い場合は省略可能
ファイルの保存場所。
本格運用するなら、Dドライブに移す必要がありそう。インストール後に変更も可能です。
SpamAssassin(アサシンってまた怖い名前ですね…)を有効にするか否かの設定。
 
完了後、設定画面が起動。
起動しない場合は、
http://[server名]:9998
を開き、Administratorのユーザー名、
パスワードでログイン。

[Domains]>[All Domains]>[New]をクリックしてドメインを追加。

WHSのドメインなどを設定。
ここで設定したドメインが、メールアドレスの@マーク以降になる。
終了したら[Save]で保存。
 
ユーザーの追加
[New]を押下してユーザーを追加
ユーザーアカウントの設定画面。
終了したら[Save]で保存。
   
【その他実施する設定】
・WHSのファイアーウォールに、C:\Program Files\SmarterTools\SmarterMail\Web Server\SMWebSvr.exeを許容するように設定。

・同じくWHSのファイアーウォールで TCP 25/110/143のトラフィックを許容するように設定。 

・TCP 25/110/143のポートフォワーディング設定をルーターに実施。(WebMailを利用する場合は、TCP 9998も同様に設定。)

 
http://[WHSのアドレス]:9998

でログイン。

  ユーザー名は
[追加したユーザー名]@[設定したドメイン名]

試しに、hogehoge@hogehoge.homeserver.com
といったアドレスにしてみました。

Administratorのユーザー名、パスワードでログインすると、各種設定が可能。

9998はデフォルトで設定されているポートですが、変更したい場合は、スタートメニュー>Smarter Tools Inc.>Smarter Mail>SmarterMail Web Server Config
で変更

メール画面。
設定で文字コードなどを日本語環境に変更する必要あり。

  これはWebMail画面ですが、もちろんメールクライアントを使っても利用できます。
※ WebMailだとタイトルが文字化けしてしまいますが、Outlookなどのメールクライアントを使うと、文字化けしません。メールクライアントソフトを使う場合は、WHSのIPアドレスをメールサーバーのアドレスとして設定します。

WHSが24時間稼働している環境なら、これでメールサーバーを立ててみるのも
面白いでしょう。Live Custom Domainを使ってもいいし、その他のDDNSを
使ってもいいです。 自分の好きなアドレスが作れるのは、自宅サーバーなら
ではのメリットです。

  メールサーバーを運用する場合には、踏み台対策など含めてそれなりの知識が
必要になるので、腕に覚えのある方向けの内容にはなりますが、面白いと思います。

このサーバーの機能である SyncML を使えば、Windows Mobile や iPhone、
BlackBerryなどとの メール同期も可能です。

ださっち: