先日のイベントで、Lights-Out の日本語化の取り組みについてお話したのですが、その際にそもそも「Lights-OutとはどんなAdd-inなのか?」については時間の関係もありほとんど触れませんでしたので、数回に分けてLights-Outの新機能を中心に解説したいと思います。
現状、Lights-Out 1.0 のヘルプは英語になっていますが、こちらも日本語化の予定で作者と相談しています。
Lights-Out とは?
名は体を表すという言葉の通り、Lights-Outはサーバーの電源を管理してくれるAdd-inです。
Lights-Outは設定された対象(WHSのクライアント、IPベースのクライアント、サーバー上のプロセス等)を監視し、対象が稼働中である間はWHSを稼働させ続けますが、対象が稼働しない状態になった場合にはサーバーをあらかじめ設定しておいた[標準のアクション]に従い、サーバーを スリープ(ACPI S3)、休止状態(ACPI S4)に移行またはシャットダウンさせます。
([WHSコンソール]>[設定]>[Lights-Out]>[Lights-Out設定] から[標準のアクション]を指定できます。)
Lights-Outの監視対象
今回のバージョンアップでLights-Outの監視対象は大きく広がりました。
従来の0.8.3では6つ、1.0のCommunityエディション(フリー)では7つ、Licensedエディション(シェア)では12の対象を監視し、その対象が稼働中の場合はサーバーを稼働させ続けます。
監視対象(以下の間はサーバーを稼働させ続け、そうでない場合は[標準のアクション]に従う)
- WHS Client ・・・WHSのクライアントコンピューター
- backup operations ・・・WHSがクライアントをバックアップしているか
- remote access ・・・WHSにインターネット経由でリモートアクセスしているユーザーがいるか
- バックアップ時間・・・WHSがクライアントをバックアップする開始時間~終了時間の間
- カレンダーの設定(起動)・・・Lights-Outのカレンダーに設定されたサーバーの起動時間にサーバーをスタンバイから復帰
- カレンダーの設定(稼働時間)・・・Lights-Outのカレンダーに設定されたサーバーの稼働時間の間
- disk add/remove ・・・ サーバーの記憶域へのHDDの追加/削除動作中
- IP based devices・・・WHSのクライアント以外のIPベースのマシン(Mac、Linux、ルーターなどIPベースのすべてのマシン)が稼働中
- CPU負荷・・・CPU負荷が一定以上の間
- ネットワーク負荷・・・ネットワーク使用率が一定以上の間
- ファイル・・・ファイルが存在している間(たとえばUSBメモリ内のあるファイルがある間は、サーバーを稼働。USBメモリが抜かれたら、ファイルが無くなるのでサーバーをスリープなど)
- プロセス・・・サーバー上のプロセスが稼働している間(たとえばあるプロセスが稼働している間はサーバーを稼働。)
上記の監視対象の中から、実際に監視する対象を選択し、サーバーを稼働させ続ける条件を設定できます。
サーバーの起動
Lights-Outのカレンダーに、起動時間を設定しておくことで、スタンバイ(スリープ/休止状態)状態にあるサーバーを起動させることが可能です。また、クライアントPCにLights-Outのクライアントソフトを入れておくと、クライアントPCの起動/復帰に合わせて、WHSも起動させることが可能になります。
データーの整合性
データーの消失リスクを減らすために、WHSがクライアントをバックアップ中やバックアップデータベースのクリーンアップ中にはWHSをスタンバイ状態に移行させないようになっています。またユーザーが、WHSがスタンバイ(スリープ/休止状態)への移行時に停止、復帰時に再開させるサービスを任意に設定することが可能です。DEMigratorは常にこの設定がされていますが、追加してユーザーが任意に指定することが可能です。
また、復帰時に実行させるスクリプト、バッチファイル、プログラムを指定することも可能です。
([WHSコンソール]>[設定]>[Lights-Out]>[Lights-Out設定] から[アクション時]のオプションを指定できます。)