先日のDE v2に続き、今日はWhat’s new in backup for “Vail”を元に、バックアップに関するVailの機能についてご紹介します。
サーバーのバックアップ
Vailでは WHS v1 から要望の強かったサーバーのフルバックアップ機能が提供されます。
- Windows 2008 R2 のバックアップテクノロジーを利用し、外付ドライブへサーバーのVSSをベースとしたフルバックアップ機能(実際には、ウィザード中で内蔵HDDを指定するチェックをつけると、外付HDDだけでなく内蔵HDDにバックアップを指定することも可能)
- 複数のバックアップ先を指定することが可能。サーバーに普段つなげておき直近のバックアップをとるHDDと、オフサイトに保管しておいて災害復旧時用に利用するHDDとにそれぞれバックアップを取ることが可能
- OS、データ、共有フォルダ、クライアントのバックアップデータベース含め、全ての機能・設定をリカバリーすることが可能
- ダッシュボード上に設けられている、コンピューターとバックアップタブサーバー内のバックアップ構成ウィザードを使い、具体的に保存したい対象を指定可能
- 最大30分おきに、一日に複数回の自動バックアップをスケジューリング可能
- 外付HDDへのバックアップは、ストレージの有効利用/最適化の観点から、増分バックアップ。リストアは特定のバックアップ日時を指定して、フルリストアが可能
- リストアでは、個々のファイル/フォルダを指定、完全リストア、工場出荷状態へリセットといったシナリオを選択可能
注意:上記の機能は、全てが今回のビルドに実装されているわけではありません。詳細は Getting Start guide を参照してください
クライアントコンピューターのバックアップ
WHS v1 で導入された、クライアントコンピューターの集中バックアップは基本的機能を継承しつつ、いくつかの機能に改善を加えています。
WHS v1 から継承する機能
- WHSのストレージ上に、ネットワークに参加しているクライアントPCを日次で自動バックアップする機能
- バックアップはネットワーク上のクライアントコンピューターをまたいで重複無くかつ増分バックアップを取得します。これにより、バックアップ時間の最適化がもたらされます。ネットワーク上のコンピューターで、個々のファイルの差分だけがWHS上にバックアップされます
- バックアップから除外するファイル、フォルダを指定することが可能
- 個々のファイル/フォルダ、ベアメタルマシンへのフルバックアップのリストアシナリオを選択可能
Vailでの新機能
- バックアップの整合性の改善のために、クライアントPC上でのVSS writersをサポートします
- 新しいバックアップの構成ウィザードでは、バックアップしたいボリュームまたはフォルダを選択することが可能になります(従来は除外したいファイル、フォルダのみ)
- 新しいファイル/フォルダのリストアウィザードでは、個々のファイル、フォルダのリストアウィザードが提供されます
- 新しいmini filter driverにより、バックアップボリュームの複数マウントにより生じていた多くの問題が解決されます
- 高度な自動スケジューリング機能により、より多くのコンピューターがバックアップされます・取得済みのバックアップがもっとも古いコンピューターから優先的にバックアップします
・優先度は動的に計算されます
・たとえばノートパソコンのようにWHSのネットワーク外に持ち出されているケースが多いような場合、バックアップに指定された時間以外であっても、コンピューターがサーバーに接続された際に自動的にバックアップされます - バックアップを途中で中断することが出来ます。WHS V1ではバックアップが成功しなかった場合、次回のバックアップは最初からやり直していました。これにより、大量のストレージ容量を持つコンピューターなどはバックアップの失敗を繰り返す結果となっていました。Vailではそのような場合には(ユーザーには見えない)チェックポイントを作成します。もしたとえばネットワーク接続の切断など、何らかの理由でバックアップの途中で失敗した場合、次回のバックアップは直近のチェックポイントから再開されます
- システムのフルリストア機能では、リストア中にドライブの自動パーティション作成とフォーマットをサポートします。WHS V1ではボリュームが存在しない場合、ユーザーは手動でボリュームを作成し、フォーマットをしなければリストアプロセスを進めることが出来ませんでした。Vailではリストア中に、リストア元の情報を元にパーティションの作成を自動的に行います(Windows 7 で 100MB領域があった場合にも、自動的に100MB領域用のパーティションを作成してくれるようになります)。
- システムリストアディスクにはx86(32bit)とx64(64bit)のリストアメディア両方が含まれています。これにより、x86、x64いずれのクライアントもリストアCDに32bit用のドライバをダウンロードしてインストールする必要なく、リストアすることが出来るようになります。
- 改良されたバックアップデータベースの復元機能を含む、バックアップデータベースの堅牢性と復元力の向上
- クライアント Launchpad上のバックアップアプレットでは、電源管理の設定とユーザーが手動バックアップを開始/停止できます
注意:上記の機能は、全てが今回のビルドに実装されているわけではありません。詳細は Getting Start guide を参照してください