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Windows Server 2012 Essentials のインストール

Windows Server 2012 Essentials (WSE) がRTMし、GAは11月1日、OEMパートナーからのWSE搭載製品は今年の年末頃から入手可能となる見込みです。RTM版で、WSEのインストールについて解説します。

WSEのインストール要件

システム要件

WSEのシステム要件は以下の通りです。

CPU 1.4Ghz以上の x64 シングルコアプロセッサー
または
1.3Ghz 以上の x64 マルチコアプロセッサー
メモリー 最低 2GB
推奨 4GB
最大 64GB
HDD 160GB以上のHDD 最低1台

HDDについては、実際のインストールでは最低90GB、かつ90GBは複数のHDDを合計して90GB以上あればインストーラーのチェックはパスするようです。

また、追加の要件として以下も確認する必要があります。

ネットワークアダプター ギガビットイーサネットアダプターを推奨
インターネット接続 リモートWebアクセスサイト(RWA)等一部の機能にはインターネット接続が必要
サポートするクライアントOS Windows 8 , Windows 7
Mac OS X 10.5以降
ルーター IPv4 NAT をサポートするルーター
その他
  • 800×600,1024×768、またはそれ以上の解像度のモニター
    (ヘッドレスの場合は除く)
  • キーボード、マウス(ヘッドレスの場合は除く)
  • DVD-ROMドライブ(USBメモリーでのインストールも可能)

環境要件

WSEはActive Directoryが自動的にインストールされます。WSEは以下の条件を満たす必要があります。

  • ドメイン コントローラー (すべての Flexible Single Master Operation (FSMO) ロールが含まれる単一のサーバー) であること
  • ドメイン フォレストのルートであること
  • 子ドメインでないこと
  • 他のドメインとの信頼関係がないこと

WSEはAD必須ですが、クライアントをADに参加させずにWSEのネットワークに参加させる方法も用意されています。[FAQ:WSE]Windows Server 2012 Essentials にクライアントを接続する際に、ドメインに参加させずに接続する方法を参照してください。

WSEの2つのインストールモード

WSEのインストールを始めるにあたり、2つのインストールモードのうちどちらを選択するか予め検討する必要があります。2つのインストールモードとは、

  • クリーンインストール
  • サーバーの移行を指しています。

    クリーンインストールとは

    クリーンインストールとは、既存のWindowsドメインがない環境に、最初のドメインコントローラーとしてWSEをインストールする場合を指します。

    サーバーの移行とは

    サーバーの移行とは、既存の Windows ドメインに参加させ、新しいドメインコントローラーとして構成しドメインを移行するためのインストールモードです。移行元のサーバーで、移行前に移行準備ツールを実行する必要があります。

    クリーンインストールの流れ

    以下に、通常のクリーンインストールの流れを説明します。自動応答ファイルによる無人インストールを行う場合、autounattend.xmlファイルと、cfg.iniファイルを用意する必要があります。ファイルのフォーマットについては、 Windows Server 2012 Essentials を自動応答ファイルで無人インストールするを参考にしてください。

    WinPEフェーズ

    1. インストールDVDから起動します。
    2. インストーラーが起動しますので、[次へ]を押下します。
    3. [今すぐインストール]を押下します。
    4. プロダクトキーを入力します。WSEではプロダクトキーの入力を後回しにすることは出来ません。
    5. EULAへの同意
    6. [カスタム]を選択します。
    7. インストール先のパーティションを選択し、[次へ]を押下します。
    8. ファイルのコピーが始まります。

    Windows Server 2012 インストールフェーズ

    1. 再起動後、Windows Server 2012のインストールが行われます。何度か再起動します。

    WSEインストールフェーズ

    1. 日付と時刻の設定を確認し、[次へ]を押下します。

      ネットワークカードを認識出来ずインストールがエラーになる場合、この画面で[Shift]+[F10]を押下し、コマンドプロンプトを起動します。
      コマンドプロンプトに、control system と入力してエンターを押下すると、システム画面が表示されますので、デバイスマネージャーを起動して手動でドライバーをインストールします。
    2. サーバーのインストールモードで、[クリーンインストール]を選択します。
    3. 会社名、ドメイン名、サーバー名を入力します。

      余談ですが、今回Windows 8、Windows 2012 ではIMEの制御があらゆる箇所(コマンドプロンプトなど)でまずいように思います。WSEのインストールウィザードでも同様の残念な傾向にあります。
    4. 管理者のアカウント、パスワード、続いて標準ユーザーのアカウント、パスワードの2種類を入力します。
    5. 更新のポリシーを設定します。通常は推奨設定を使用しますが、インストール時間を短縮したい場合は、[更新プログラムをチェックしない]を選択することで、インストール時間を短縮することが出来ます。その場合、インストール完了後にダッシュボードから設定を変更することを推奨します。
    6. インストールと構成が行われます。
    7. 正常にインストールが完了すると、以下の画面が表示されます。
ださっち: