Windows Server 2012 Essentials(WSE), Small Business Server 2012 Essentials(SBSE) では、サーバー上でDNSサービスが稼働しており、クライアントコンピューターをサーバーに接続する(クライアントコネクターをインストールする)と、クライアントコンピューターのDNS設定(IPv4またはIPv6)をWSEやSBSEを参照するように強制的に変更します。
「コネクターインストール後のDNS設定」のように、優先DNSサーバーのアドレスに、WSE、SBSEのIPアドレスが強制的に設定されています。
このままだと、WSEやSBSEのあるLANの外にクライアントコンピューターを持ち出した場合に、DNSによる名前解決が出来ないことで、インターネットに接続出来なくなるおそれがありますが、実際にはクライアントコネクターソフトが定期的(20秒毎)にサーバーとの接続を監視し、サーバーに接続出来ない場合はDNS設定をDHCPから取得するように変更してくれます。
LAN外の環境で、DNSサーバーのアドレスを固定したい場合
WSEやSBSEのあるLANの外で利用するDNSサーバーをDHCPからの自動取得ではなく固定値(例えばGoogle DNS等)にしたい場合は、海外のSBS-MVPが作成したPowerShellのスクリプトを利用すると便利です。
このスクリプトをダウンロードして、ファイル内の $forwarders に設定したいDNSサーバーのIPアドレスを設定します。
後は、タスクスケジューラーでスタートアップ時または一定時間おき等にこのスクリプトを実行するよう設定します。
ルーターのIPアドレスを変更する等した場合
WSE、SBSEで名前解決出来ない場合に転送するDNSサーバー(通常はルーター)のIPアドレスを変更した場合、WSE、SBSE上のDNSフォワーダーの設定も更新する必要があります。ネットワークには接続出来ているのに、サーバーやクライアントPCがインターネットに接続出来ない場合、DNSフォワーダーのアドレスを確認します。インストール時のネットワーク環境と異なる環境にサーバーを設置する場合にも、このDNSフォワーダーの設定の確認が必要です。