Windows Server 2012 Essentials で、クライアントバックアップが異常に遅い事象が海外でいくつか報告されています。
この原因として考えられているのが、サーバーメッセージブロック署名(SMB署名、SMB Signing)です。
Windows Server 2012 Essentials では、ドメインコントローラーとして動作しているため恐らくSMB署名が有効になっています。SMB署名 が有効になっていると、SMBスループットへの影響は約15%と言われていますが、Windows 7 SP1クライアントでは、シーケンシャルにパケットを処理してしまうため、スループットが極端に低下するのではないかと考えています。
クライアントバックアップでも恐らく同様の原因で、Windows 7 SP1 クライアントのバックアップが極端に遅くなってしまう事象が報告されています。
これを解決するには、サーバー側でSMB署名を無効にしてみてください。
サーバー側でSMB署名を無効にする方法
- 管理ツール>グループポリシー管理エディター>グループポリシーの管理>フォレスト>ドメイン>ドメイン名 を開く。
- [Default Domain Policy]を右クリックし、[編集]を押下。
- [コンピューターの構成]>[ポリシー]>[Windowsの設定]>[セキュリティの設定]>[ローカルポリシー]>[セキュリティオプション]を開く
以下の2つを無効にする。
・Microsoft ネットワーク サーバー: クライアントが同意すれば、通信にデジタル署名を行う
・Microsoft ネットワーク サーバー: 常に通信にデジタル署名を行う - Domain Controllers配下の[Default Domain COntrollers]を右クリックし、[編集]を押下。
- 3. を繰り返す。
- サーバーとクライアント双方を再起動する。
クライアント側にHotfixを適用することで改善可能?
SMB commands run serially when the SMB packet-signing feature is enabled in Windows 7 SP1 or in Windows Server 2008 R2 SP1のKBが発行されています。セキュリティの関係からSMB署名を無効にしたくない場合、ここで公開されているHotfixをクライアント側に適用することでも事象を改善出来るかもしれません(未検証)。