Windows Server 2016 Essentials が国内でも利用可能になり、実際に利用されている方の質問もTechNetフォーラムで散見されるようになってきました。
現時点で私が認識している、いくつかの問題について情報共有の意味で記載しておきます。
Office 365などのクラウドサービスと連携している場合に、リモートWebアクセスサイトが停止することがある
Windows Server 2016 EssentialsとOffice 365やAzure Active Directoryなどを連携している場合に、リモートWebアクセスサイトが停止することがあります。
暫定の対応方法
- サーバー上で、C:\Program Files\Windows Server\Bin\FeatureDefinitions\Microsoft PwdSync を開きます。
- Definition.xmlをコピーしてバックアップします。
- Definition.xmlを編集し、”PasswordSyncInvalidPassword”と”PasswordSyncOtherFailure”の2つのセクションを<!– –> でコメントアウトします。
<!-- <HealthDefinition Name="PasswordSyncInvalidPassword" ... </HealthDefinition> <HealthDefinition Name="PasswordSyncOtherFailure" ... </HealthDefinition> -->
- [サービス]を開き、Windows Server Essentials 電子メールサービスを右クリックして再起動します。
参考:Server Essentials 2016 RWW Broken
2017/4/18 Update 暫定の対応方法
Windows Server Essentials 2016 – Update on Remote Web Accessが公開されました。
管理者権限で PowerShellを開き、
netstat -a | select-string ':65532' | measure-object -line
を入力してエンターを押下します。
2017年5月に予定されているWindows Updateで修正予定とのことです。
記憶域スペースで、記憶域階層をもつ仮想ディスクを作成すると、ダッシュボードにフォルダーやドライブが表示されなくなる
Windows Server 2016 からは、記憶域スペースで記憶域階層を構成する際、高速階層と標準階層でそれぞれ(高速階層がミラー、標準階層がパリティなど)異なる回復性を指定出来るようになりました。
Windows Server 2016 Essentialsで記憶域階層を構成した場合、こういった異なる回復性を指定する場合だけでなく、通常の場合でもダッシュボードにフォルダーやドライブが表示されなくなります。原因は、Windows Server Essentials Storage Serviceが停止することにありますが、対応方法は現時点ではありません。
参考:記憶域階層を使った仮想ディスクを作成するとWindows Server Essentials Storage Serviceが終了してしまう
サーバーマネージャーやPowerShellから記憶域階層を構成する時に、エラーが表示される
記憶域階層を作成する際、利用できるプールから最大サイズを利用して仮想ディスクを作成しようとすると、
Extended information:
The storage pool does not have sufficient eligible resources for the creation of the specified virtual disk.Recommended Actions:
– Choose a combination of FaultDomainAwareness and NumberOfDataCopies (or PhysicalDiskRedundancy) supported by the
storage pool.
– Choose a value for NumberOfColumns that is less than or equal to the number of physical disks in the storage fault
domain selected for the virtual disk.
といったエラーが表示されます。高速階層、標準階層でそれぞれ、数GB減らして仮想ディスクを作成すると成功します。
Technical Previewの頃からこの事象がでています。デフォルトの動作が、SSDをJournalディスクとして利用することに起因しており、明示的にUsage属性をAutoに指定すると問題無く作成出来るという情報もあるのですが、私もまだメカニズムを正確に押さえられていません。
参考:Storage Spaces Direct Tiers/Cache、The storage pool does not have sufficient eligible resources for the creation of the specified virtual disk
進展があった場合には更新しますが、そのほかにも気がついた問題は随時追加したいと思います。