WHS2011ではシステム領域含めたサーバーのフルバックアップが可能となっています(WHS2011のサーバーバックアップを構成する参照)。バックアップ イメージからサーバーのフルリストアを行う場合、以下の手順で実行します。これはプライマリHDDに障害が発生した場合に有効なリストアとなります。セカンダリHDDに障害が発生した場合は、サーバーのダッシュボードから復元対象のフォルダを指定した上で復元ウィザードを実行することになります。
- サーバーのバックアップを保存していたHDDと、システムをインストール対象のHDDを接続してWHS2011のインストールDVDから起動します。
- [既存のインストールの修復]を押下します。
- サーバーのバックアップを保存していたHDDを自動的にスキャンします。
- [システム イメージ バックアップの選択]画面が表示されます。
・ [利用可能なシステムイメージのうち最新のものを使用する] を選択すると、サーバーの最新のバックアップを復元します。これを選択した場合は9 に進みます。
・ [システムイメージを選択する] を選択すると、サーバーのバックアップの中から日時を指定して復元することができます。 - [システムイメージを選択する]を選択した場合、復元するコンピューターのバックアップの場所を指定する画面が表示されます。以下の画面の[場所]に、サーバーのバックアップを保存したHDDが表示されていない場合は、[詳細設定]を押下して 6 に進みます。HDDが表示されていたら7に進みます。
- [ドライバーをインストールする]を押下します。
以下の画面が表示されますので、Windows 2008 Server R2 またはWindows 7 x64用のマスストレージドライバーまたはインターフェイスカードのドライバーをUSBメモリ等に用意して接続したら[OK]を押下します。
WHS2011のサーバーバックアップではHDDにしかバックアップイメージを保存できませんが、Windows ServerのWindows Server バックアップ を利用すると、HDD以外にDVDやネットワーク上の共有フォルダーに対してバックアップイメージを保存することができます。その場合は、[ネットワーク上のシステム イメージを検索する]から復元するイメージを指定したり、5の画面でDVDメディアを指定することもできます。 - バックアップを保存していたHDDが一覧に表示されたら、当該のHDDを選択して[次へ]を押下します。
- 復元するシステムイメージの日時を選択します。
- 復元方法を選択します。
・ [システム ドライブのみ復元する]にチェックをつけるとバックアップイメージの中からシステムドライブだけを復元します。ただしこの場合でも上の[ディスクの除外]で除外するHDDを選択しない限り、認識されているすべてのディスクはすべて再フォーマットおよび再パーティショニングが実行されます。また、このオプションを実行すると、サーバーの共有フォルダーがダッシュボード上で認識されない場合がありますので、14 の操作が必要となる場合があります。
・ [ディスクの除外]を押下すると、以下の画面でフォーマットや再パーティショニングの対象外とするディスクを選択できます。この一覧画面ではサーバーのバックアップに用いていたHDDは除外されています。それ以外のHDDが正しく一覧に表示されていることを確認します。表示されていない場合は、上の画面で[ドライバーのインストール]を押下してマスストレージドライバーまたはインターフェイスカードのドライバーを適用します。
また障害が発生していなかった正常なセカンダリHDDを除外すると復元に要する時間を短縮することもできます。
- 以上ですべてのオプションの指定が完了です。問題なければ[完了]ボタンを押下します。
[完了]を押下すると以下の確認画面が表示されますので[はい]を押下します。
- 復元がプロセス始まります。
- リストア先のHDDが、元のHDDよりもサイズが小さい場合や必要なHDDが接続されていない、または除外されてしまっている場合などは以下のエラーが表示されます。この場合は再度最初からやり直し、システムの構成と除外するディスクの指定の見直し、およびドライバの適用などを行います。
- 復元が完了すると自動で再起動します。必要に応じてライセンス認証等を行います。システムリカバリなので、アドインやユーザーアカウントの再設定は不要です。
- 9 で[システム ドライブのみ復元する]を選択した場合、セカンダリHDDは復元されないため、以下のような状態になる場合があります。
対象のフォルダーを選択して右クリックし、[見つからないフォルダーの再作成]を押下して、[場所]を指定した上で新しいフォルダを作成するか、復元時にフォーマットしなかったHDD上にあるフォルダを指定します。HDD上のフォルダを指定した場合、当該フォルダの中身をそのまま移行することができます。