4TBのHDDが登場し、HDDの大容量化はとどまるところを知らないという勢いですが、Windows Home Server では、WHS V1ではストレージの大容量化を支えるAdvanced Format Technology (AFT)採用のHDDは非対応、WHS2011ではAFTのうち512eに対応となっています(ただし、サーバーバックアップではパフォーマンスの問題が発生する可能性あり)。512eディスクと、4Kネイティブの違いについては、以前の記事をご覧頂きたいのですが、現在AFTの4Kネイティブに対応したWindows OSはありません。
まもなくベータ版が登場すると言われているWindows 8、Windows Serve 8はこの4Kネイティブについても対応する初のOSとなる予定です。また、3TB以上のHDDにシステムをインストールして、ブートできるようにもなる予定です(大容量ディスクとセクター サイズ拡大に対応する Windows 8)。
以前ご紹介したStorage Spaceと、今日触れた大容量HDDのサポート、そして新しく設計されたReFSと呼ばれるファイルシステムを搭載するWindows 8、Windows Server 8は、512kbセクターから4kbセクター(AFT)への移行、BIOSからUEFIへの移行という過渡期を超えた後を見据え、大容量HDDを意識することなく従来同様扱うことが出来、さらには信頼性、可用性、復元性、パフォーマンス等に優れた超大容量HDD時代に相応しいOSとなると思われます。
そして、これらのテクノロジーには、WHS V1のDEそしてVailで開発していたDE V2が目指していたものが引き継がれており、Windows Server 8 をベースとした WHSが登場するとするならば、かなり期待できるものになるのではないかと思っています。
WoAやメトロUIの採用などで、Windows 8 はタブレットデバイスもたくさん登場することが予想されます。タブレットデバイスに大容量HDDとはなりにくいでしょうから、タブレット時代には母艦+タブレットという利用形態が自然と思われ、母艦側はクラウドという流れが主流になると思います。しかし、その中でも依然としてクラウドに個人の情報を保存することへの心理的ハードルが大きかったり、高品質の動画等の大量データをクラウドへアップするストレスから、タブレット時代にはパーソナルクラウドとしてのホームサーバーに再び一定のニーズが出てくると思っています。
それを見据えて次のWHSでは、Small BusinessからHomeへのダウンサイジングではなく、Homeを中心に見据えた製品開発が再び行われるよう今から願ってやみません。