Windows 8 における Storage Space はDriveExtenderとどう違うのか?

MicrosoftのBuilding Windows 8 ブログでは、Windows 8 に関する情報が続々公開されています。タイムラグはあるものの、日本語化されていますので、興味のある方は是非目を通して頂ければと思います。

現時点ではまだ日本語化されていませんが、Windows Home Server ユーザーからみて非常に興味深いポストがあります。Virtualizing storage for scale, resiliency, and efficiencyというタイトルで、Windows Home Server V1におけるDriveExtenderに非常によく似た新機能”Storage Space”について解説されています。

この”Storage Space”ですが、

Many of us have been using Windows Home Server Drive Extender and have been hoping for an approach architected more closely as part of NTFS and integrated with Windows more directly.

と書かれていることからも、Windows Home Server V1のDrive Extender(DE)にインスパイアされていることは間違いないでしょう。”Storage Space”ではDE同様、

  • 物理ディスクを束ねて構成されるストレージプールは、ディスクを追加して容易に拡張することが出来る。ストレージプールに接続する物理ディスクは、USB、SATA、SASのいずれかで接続が可能。ストレージは異なるインターフェイス、異なるサイズの物理ディスクで構成することが出来る。
  • Spaceと呼ばれる仮想的なディスクは、物理ディスクと同様に振る舞う。一方でSpaceは、シンプロビジョニング(後述)や物理メディアに潜む障害に対する回復能力等強力な新しい機能を備えている。

と、「物理HDDを束ねて仮想的な1つのボリュームを作成」「HDDの接続インターフェイスは問わない」「物理メディア障害時にもファイルを失わない耐障害性」といった特徴を備えているようです。またブログにも、DEの単なる置き換えではないがその特徴の大半を満たしているとあるように、たとえばシン・プロビジョニングといったDEにはない新たな特徴も備えているようです。

シン・プロビジョニング

シン・プロビジョニングとは、物理HDDの容量合計には関係なく、仮想ストレージプールのサイズを設定できる機能です。実際には、2TB×2の計 4TBの物理容量しかなくてもストレージプールのサイズは以下のように10TBとすることが出来ます。

ストレージプールの仮想容量が、物理ディスクの実容量に制約されないことで、柔軟なプランニングが可能になります。シン・プロビジョニングによるメリットに関する詳細は、「シン・プロビジョニング」というストレージの新常識 – 完全理解!仮想化テクノロジ:ITproが参考になると思います。

ミラーリングを通じた復元

DEにおける「フォルダの複製」に似た機能で、複数の物理ディスクにデータを保存することで物理ディスク障害の際にデータの消失を防ぐ機能ですが、DEとの大きな違いは2つ以上の物理ディスクにデータを分散させることが出来る点にあります。これによって、同時に複数のHDDに物理障害が発生しても、データの消失の可能性を抑えることが可能になります。

パリティを通じた復元

パリティは、ユーザーデータとは別に冗長性情報を保存することで、物理障害時のデータ復元性を高める、ミラーリングとは異なる耐障害性のための機能です。ミラーリングはデータ全体を複数のHDDに保存する一方で、パリティはディスク使用量やディスクIOの観点で効率的な仕組みになります。

これらの情報をざっとみた印象では、おおよそDE V2で目指していた方向性とRAIDの概念にシン・プロビジョニングの概念が加わり、複数のHDDを組み合わせた場合の耐障害性を高める仕組みを向上させたような印象です。

詳細な情報は、原文または今後翻訳されるであろう情報をご覧頂きたいのですが、Windows 8でこのようなStorage Spaceの機能が加わることで、次のWHS Next(仮称:WHS Nextがあるのかどうかも不明ですが)でもこの恩恵にあずかることが出来るでしょう。また、Microsoftのメインストリーム製品であるWindows 8 及びWindows Server 8に搭載されることでより高い品質が期待されます。まもなくWindows 8の新しいベータビルドが公開されるのではないかという噂がありますが、これからが楽しみな印象です。
現時点では、このStorage SpaceがサーバーOSだけでなくクライアントOSでも利用できるのか、その場合利用できるSKU、機能の範囲等詳細は不明ですが、写真、ビデオといった家族の思い出がすべてデジタルデータとなりしかもHD化して情報量がどんどん増えている現状を踏まえると、クライアントOSでも利用可能にすることでこれら大量のデータを安全に保存するといったニーズへの対応を考えているのかもしれません。

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