記憶域スペースに関する理解を深める(パラメーター設定と振る舞い):(4)

  最後に、パフォーマンス向上についていくつか考えてみます。

パリティのパフォーマンスチューニング

ジャーナル専用ディスクの指定

パリティについてはパリティ情報の計算がボトルネックとなって遅いことを説明しましたが、パリティのシーケンシャル書込み性能は、ジャーナル専用の高速な物理ディスクを用いることで最大約1.5倍程度の改善が見込めます。高速なSSDをジャーナル専用ディスクとして用いるには物理ディスクを記憶域プールに追加する際、または追加後にUsage 属性を Journal として指定します。

Power Protected Mode の利用

Power Protected Mode を利用すると、電力供給に問題が発生した場合にデータロストのリスクは高まりますが、引き替えにパフォーマンスの向上が見込めます。Power Protected Mode の利用方法は 記憶域スペースでパリティを利用する際に、パフォーマンスを向上させるPowerShellコマンドを参照してください。

 

記憶域スペースのパフォーマンスに関するベストプラクティス

  • Interleave サイズをアプリケーションからのディスクIO要求サイズの平均的な大きさに近づけ、出来るだけ大きな値を指定します。分からない場合はデフォルトの値のままとします。
  • NumberOfColumnsは利用出来る物理ディスクと同じ数を指定します。
  • ディスク性能の異なる物理ディスクが混在する場合、PhysicalDisksToUse パラメータを指定して、記憶域スペースが利用する物理ディスクを手動で指定します。または、ディスクの種類によって記憶域プール自体を別に分けます。
  • シンプルスペースはTempファイルなど消えても問題無いような情報にしか利用しないことをお勧めします。
  • ランダムアクセスが発生する用途ではパリティは利用しない。パリティはバックアップのようなシーケンシャルアクセスが頻発するような、補助的用途に適しています。
  • パリティに専用のジャーナルディスクを用いる場合は、SSDを指定します。

参考:

Storage Spaces – Designing for Performance

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