Windows Server 2012 R2 では、デュアルパリティ(RAID 6相当)が利用可能に

Windows Server 2012 R2 では、記憶域スペースの機能強化が図られていますが、回復性として新たに 「デュアルパリティ」が利用可能となりました。デュアルパリティは、パリティ情報を2台のディスクに書込むことで、より回復性を高めることが出来、同時に2つの物理ディスクの障害からデータを守ることが可能になります。

デュアルパリティには最低7台の物理ディスクが必要

デュアルパリティを作成する際に注意が必要となるのは、デュアルパリティを作成するのに必要となる物理ディスクの最低台数です。Windows Server 2012 R2 Preview では、デュアルパリティを作成するには7台の物理HDDが必要となります。

記憶域スペースでは「クォーラム」の概念があることは以前説明しました(何故Storage Spaceの3方向ミラー”には最低5台のHDDが必要なのか?~クォーラムとStorage Pool~)。シングルパリティでは、パリティディスク+ストライプ2台の3台の物理ディスクが必要となりますが、これは1台の物理ディスク障害に対する回復性を担保するには、クォーラムの投票権を持つHDDが最低2つある必要があり、投票権をもつ1つのディスクに障害が発生しても1/2の定足数は満たされます。そして1/2のデータと1つのパリティデータから、消失したデータを回復出来ますので、シングルパリティでは最低3台のディスクがあれば良いことになります。

これに対して同時に2つの物理ディスク障害に対する回復性を担保するデュアルパリティでは、クォーラムの投票権を持つHDDが最低5台ある(2台に障害が発生しても3台の物理ディスクが正常である)必要があります。さらに、この場合パリティが1つだけだと、2台の物理ディスクに同時に障害が発生した場合、データを修復するための情報が足りないため、2つのパリティが必要となります。このため、デュアルパリティの場合物理ディスクは最低7台必要となります。

記憶域スペースを作成する際に、デュアルパリティの説明で表示される「このオプションには5つ以上のディスクが必要です」は、2つのパリティディスクに加えて5つ以上のディスクということを指していると思われます。(同様にシングルパリティの「このオプションには2つ以上のディスクが必要です」は、1つのパリティと2つ以上のディスクという意味で、全体としては3台以上の物理HDDが必要となります)。表示がおかしいとフィードバックしたのですが、RTMでもまだこの表示のままでした。ただ、実際には5つの物理ディスクしかなくてもデュアルパリティが選択出来てしまう点は修正されていました。

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デュアルパリティで利用出来る容量

パリティを構成する場合、利用出来るディスクサイズは、通常

{列数-(パリティ数)}/列数

となります。

シングルパリティで必要最低の物理ディスク3台の記憶域プールの上にパリティ記憶域スペ-を作成した場合、

(3-1)/3=2/3

となります。

デュアルパリティで必要最低の物理ディスク7台の記憶域プールの上にでデュアルパリティ記憶域スペースを構成する場合は、

(7-2)/7=5/7

となるところですが、実際にはWindows Server 2012 R2 のデュアルパリティでは 4/7 しか利用出来ません(この理由については別の機会に)。このように、回復性と引き替えにディスクの利用効率はやや下がっていくこととなります。

デュアルパリティは高い回復性と書込性能を求める、大企業向けのオプション

このように必要となる物理ディスク台数が多くなるデュアルパリティは、中小企業や家庭向けではなかなか手を出すにはハードルの高いものになりそうです。シングルパリティよりも高い回復性と書込み性能の両立を求める、一定規模以上の大企業向け、あるいはマルチテナントを展開するクラウド事業者向けのオプションとなりそうです。

Windows 8.1以降でもデュアルパリティは利用可能(要PowerShell)

正式にはサポートされていませんが、PowerShellを用いてパリティスペースを作成する際に、-PhysicalDiskRedundancy の値を2にすることで、クライアントOSでもデュアルパリティを利用することができます。

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