Windows Server Essentialsでは、WindowsクライアントPCには[コネクター]と呼ばれるクライアントソフトをインストールすることで、[スタートパッド]からクライアントコンピューターのバックアップやダッシュボードへのアクセスなどが可能になります。
Macクライアントにもコネクターは用意されていて、Windows同様コネクターのパッケージは、https://サーバー名/connect からダウンロードします。
しかし、Mac向けコネクターはWindows Server 2012 R2 EssntialsではMac OS X 10.6~10.8まで、Windows Server 2016 EssentialsでもMac OS X 10.11までしか対応していません。最新のSierraは2016でもサポートされていないことになります。
コネクターをインストーすることでできること
コネクターをインストールすると、クライアント上ではスタートパッドと呼ばれるアプリケーションから、各種機能にアクセスできるようになります。
しかし、Macではもともとクライアントコンピューターのバックアップはサポートされていないなど、必ずしもスタートパッドが必要ではなく、スタートパッドをインストールせずとも問題なく利用できます。
MacとWindowsで、スタートパッドからアクセスできる機能
スタートパッドの機能 |
Macクライアント | Windowsクライアント |
コネクターインストール時の ドメイン参加 |
× | 〇 |
クライアントコンピューター のバックアップの設定 |
× (TimeMachineの設定にリンク) |
〇 |
共有フォルダーへのアクセス | 〇 | 〇 |
リモートWebアクセス | 〇 | 〇 |
ダッシュボードへのアクセス | × (別途RDPクライアントのインストールと設定が必要) |
〇 |
正常性の警告 | 〇 | 〇 |
Office 365へのアクセス | × (ブラウザから別途アクセス) |
〇 |
コネクターが非対応でも、MacクライアントはActive Directory環境で使える
コネクターソフトウェアではサポートされてなくても、MacをActive Directory環境で利用することは問題なく可能です。
詳細な手順は、Mac OS X 10.6 Server Admin: Active Directory ドメインへのアクセスを構成するを参照して下さい。
[ネットワークユーザにログインウインドウでログインすることを許可]オプションを有効にすることで、Macへのログオン時にADのディレクトリを参照し、ドメインユーザーでのログオンも可能になります。
参考:OS X El Capitan: ネットワークユーザに Mac にログインすることを許可する
【参考】Macクライアントを接続する場合は、FQDNに.localは避ける
.localで終わるドメイン名を利用している場合、Macクライアントでは名前解決に問題が生じる場合があるようです。
Macクライアントが参加する予定がある場合は特に、サーバーのセットアップ時に.localを利用せず、自社の保有するドメインを利用することを推奨します。