開発コードネーム SBS 7として開発されていた、Windows Small Business Server 2011 Standard が先日RTMとなり、今日からMSDN/TechNetでも製品版のDLが可能となっています。
SBS 2011 StandardとEssentialsの共通の特徴
SBS 2011 Standardのコンソール画面
このコンソール画面を通じ管理が容易なのはSBS 2011 Essentials(開発コードネーム Aurora)と共通の特徴ですが、他にもSBS 2011 Standardは来年登場が予定されているAuroraと共通の機能がいくつかあります。
- Windows Server 2008 R2ベース
Windows Server 2008 R2ベースとなることで、最新ハードウェアへの対応や、消費電力の低減等が可能となっています。 - サーバーのバックアップ
Windows Server 2008 R2のServer bakup機能を使い、サーバー自身のバックアップが可能です。(SBS 2011 StandardにはVail/AuroraのようなクライアントPCバックアップ/リストア機能はありません。) - リモートウェブアクセス
SBS 2011 Standardのリモートウェブアクセス画面
リモートウェブアクセスサイトからは、電子メールの確認(Exchange 2010のOWA)、内部Webサイト(SharePoint2010で作成されたイントラサイト)、共有フォルダー、クライアントPCへのリモートアクセス(TSゲートウェイ)等が利用出来ます。 - Premium Add-on
(追加のサーバー上で、LOBアプリケーションや、TSアプリケーションサーバー、BDC、SQL Server等の機能を追加可能)
SBS 2011 Standardならではの特徴
SBS 2011 standardならではの特徴は以下のような特徴です。
- マイグレーション
SBS 2003、SBS 2008、Aurora、Windows Server 2003/2008からSBS 2011 Standardへのマイグレーションがサポートされます。
また、最大ユーザー数75を超えるくらいにSMB環境が拡大してきた場合等のために、SBS 2011 StandardからWIndows Server 2008 R2 Standardへのアップグレードパスもサポートされますので、ビジネスの成長に合わせて環境をアップグレードしていくことも出来ます。 - Windows 7 クライアントPCのバックアップ
Windows 7 のProfessional以上のSKUにはネットワーク上の共有フォルダ内にバックアップを取ることが出来ますが、SBS 2011 Standard上の共有フォルダにバックアップを取ることが出来ます。また、SBS 2011 Standardのドメインを通じてポリシーを強制適用することでWindows 7 クライアントPCのバックアップにバックアップルールのポリシーを配布、適用することが可能です。 - Exchange Server 2010 SP1
Exchange 2010 SP1が統合されているので、SBS 2011 Standardに登録したユーザーアカウントはEメールを利用することが出来ます。また、外出先からでもOutlook Web Accsess(OWA)を利用することで、インターネット経由でブラウザから会社のメールボックスを確認することが出来ます。
SBS 2011 Standard上のOWAの画面
Exchange Server はスマートフォンとのメール、連絡先、スケジュールの同期でも活躍します。WindowsPhoneはもちろんのこと、iphone(iOS)、android端末でも同期が出来ます。また、万が一スマートフォンを紛失した場合でも、このOWA画面からユーザー自身がデバイス上の情報をリモートから消去することも可能です。
- SharePoint 2010 Foundation
SharePoint 20010 Foundationも統合されていますので、イントラネットの構築、ワークフローに基づいたWebサイト上での文書回覧、またドキュメントをイントラサイト上で登録しておくと、Office Web appsを利用して閲覧、編集を行うことも可能です。 - モニタリングとレポート
サーバーコンソール上で、サーバーのパフォーマンスに関するレポートや、通知の設定等が可能です。
SBS 2011 Standardが適している環境は
SBS 2011 StandardはSBS 2008の正常進化形であり、伝統的なオンプレミスサーバー製品です。Windows Server、Exchange Server、SharePoint、SQL Serverを利用しているまたは導入しようと考えているような組織では、それぞれ個別に購入するよりも安価にこれらサーバー製品群を導入することが出来るコストメリットがあります。
一方で、これらのサーバー製品を管理する必要があることから、サーバーコンソール等を通じて管理は簡略化されてはいますが、ある程度のスキルを持った管理者がいるまたは外部ベンダーに管理を委託できるSmall Business環境がターゲットになると思います。Essentials(Aurora)の場合は、サーバー製品に関する知識がさほどなくても、導入や管理はある程度可能という点で、StandardとEssentialsの間には大きな差があるかと思います。
コメント
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MSEでV2が出ました。
気づいてなさそうなので・・・