Windows Home Server(WHS V1)ではDrive Extender(DE)による
- ストレージプール(複数の物理HDDを束ねて1つのストレージのように見せかける機能)
- フォルダの複製(指定したフォルダに保存されたファイルを、複数の物理HDDに保存してHDDの物理障害リスクをヘッジする機能)
が最大の特徴で、これが故にWHS V1を使っているという方も多数いらっしゃると思います。
DEでは、1つのHDDに障害が発生しても当該のHDDをコンソールから取り外し操作し、新しいHDDをサーバーの記憶域に追加するだけで(フォルダの複製を行っていないフォルダ含めて)データを失うことなく復旧が可能ですが、実はそのHDD障害を事前に検知することが困難だったりします。
Acer H34xやHP MSS/DataVaultではHDDに障害が発生した際には、そのHDDのヘルスランプが赤く点灯することで検知できますが、既にそのときには致命的な障害に発展している場合があり、コンソールから障害が発生しているHDDの取り外し操作すらままならず、フォルダの複製を行っていないフォルダのデータは失われてしまったり、HDDの交換操作も面倒な手順が必要になったりする場合があります。
そのような場合に備えて事前にHDDのS.M.A.R.T情報を監視しておくと、HDD障害の予兆を検知し、前もってHDD交換を行うことが可能になります。Home Server SMARTはそのためのアドインです。ダウンロードはこちらから。
HDDは消耗品です。上記のように警告が発生しているHDDを早め早めに交換していくことで、データの消失リスクを最小化していくことが可能になります(逆に、WHSを導入してHDDを複数搭載してフォルダの複製を有効にしただけで、あとは何事もなくデータが保護され続けると思っていると非常に危険です。サーバーも家電的感覚で考えている方だと思うのですが、フォルダの複製も有効にせず、「HDD障害に直面してデータが消失し、WHSを導入していたのに意味がなかった」とか「データが消えたのはWHSのせいだ」という言い方をされる方を稀にみます。HDDの物理障害は稼働時間等との相関で高い確率で起こります。このリスクを改めて認識頂いた上で上手にWHSをお使い頂ければと思います)。
注意点としては、Acer H342をお使いの場合はSMART情報を取得できないためこのアドインは利用できません。2ch情報だと、Intel AHCI Storport Miniport DriverをインストールしてSCSIディスクからSATA AHCIで認識させることでSMART情報が見られるようにはなるようです。自己責任でお願いします。
今回紹介したのはWHS V1向けアドインですが、WHS2011向けも開発中のようです。
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