記憶域スペースで利用できるハードウェア

記憶域スペースでサポートされているハードウェア、利用出来るハードウェアについてようやく最近あれこれ調べたり実機で確認したりして分かってきたことがありますので、まとめてみます。

HDD/SSD

SATA、SAS、USB 3.0 のディスクが利用出来ます。USB 2.0 のディスクの利用は基本的には推奨されません。クラスターの共有記憶域を作成する場合や冗長パスを構築してSASケーブルやHBAの障害に備えるには、デュアルポート SAS ディスクが必要となります。

クラスター構成をとらない場合、Western Digitalの RAID用ハードディスクや、Samsungの840がお勧めです。JBODエンクロージャーに接続して使用する場合は、SLC の SSDしかサポートしない製品もありますので、エンクロージャーのメーカーに確認してください。

デュアルポートSASディスクは、ESMを2つ搭載したJBODエンクロージャーに接続して利用します。下はHPのSASディスクです。デュアルポートSASディスクを利用することで、クラスター構成をとった場合に、各ノードから共有するディスクとして利用することが出来ます。また、ディスクに対して複数のパスを張ることが出来るため、HBAやSASケーブルに障害が発生した場合でも、別のパスからディスクに継続してアクセスすることができるようになります。

ホストバスアダプターカード

外付けJBODエンクロージャー、共有SASアレイを使用する場合、エンクロージャーと接続するホストバスアダプターカード(HBA)が必要となります。記憶域スペースでは、OSから物理ディスクが素の状態で認識される(個々のディスクとして認識される)必要があるため、使用するHBAはRAIDを完全にOFFに出来る(JBOD、non-RAIDなどと呼ばれます)HBAが必要となります。記憶域スペースで使用できるWindows ロゴ要件を取得しているHBAは、富士通のPSAS CP200iがありますが、このHBAはLSI SAS2008のチップセットを使用しているため、同じチップセットを使用している LSI 9200-8eが利用できます。また、TechEdなどでMicrosoftがデモをする場合のデモ機では、LSI 9205-8eを利用していました。手元ではLSI9207-8eでもクラスター構成で問題なく利用出来ることを確認しましたので、LSI SAS2008、LSI SAS2308を使用しているHBAは利用出来そうです。

ArecaなどでLSIの同じチップセットを利用しているHBAも同様に利用出来ると思われます。注意が必要なのは、MegaRAID製品のうち、RAIDをオフにできない製品は記憶域スペースでは利用出来ません。また、クラスターRAID用のSyncro CSなども、RAIDをオフに出来ないため現状は記憶域スペースでは利用出来なさそうです。

JBODエンクロージャー

これが一番問題です。まず、eSATAやUSB 3.0 の外付けエンクロージャーはJBODが利用出来れば問題なく利用出来ます。個人で利用するにはUSB 3.0が一番お勧めです。

PC、サーバー筐体内にHDDを多数接続すると、電源容量が足りない場合などには一時的に書き込みが失敗し、記憶域スペースでアラート(「期限切れ プールを有効化してください」など)が出る場合がありますので、HDDを多数繋げて記憶域スペースが不安定だという方は、外付けのエンクロージャーを検討してください。

SAS接続の場合、国内では個人がSAS 接続のJBODエンクロージャーを入手することは困難です。シングルドメイン構成であれば、以下のような製品が候補になるでしょうか。

フェールオーバークラスターを構成しようと、デュアルドメイン構成を視野に入れると、エンタープライズ向けに販売されている2Uラックマウントエンクロージャーになってしまいます。たいていはESMが1つの状態で販売されており、ESMの増設オプションが必須となりますので、ベンダー/販社に相談するのが一番です。ちなみに、今回検証ではLSIさんの630Jで問題なく利用出来ました。131103002

TechNet Wikiの「What types of storage arrays can I use with Storage Spaces?」には、JBODエンクロージャーのLEDを制御するには SES 3.0 に対応していることが必要と書かれていますが、SES 2.0 しかサポートしていない 630J でも、記憶域スペースの機能は問題無く利用でき、またサーバーマネージャーから「ドライブライトの切替」を利用してLEDも点灯させることができました。LEDの制御については全て確認したわけではないので注意が必要ですが、SES 3.0 は少なくとも記憶域スペースを構成する上では必須ではなさそうと考えて良さそうです。

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エンタープライズ用途で、マルチノードを構成する場合やJBODエンクロージャーを多数接続する場合などは、SASスイッチも検討に入れる必要がでてきます。

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海外では、2つのエキスパンダーを搭載して、デュアルドメイン構成を取れる比較的安価なJBODエンクロージャーがあるようなんですが、残念ながら日本では入手出来ません。(写真はMobleSTOR MS28X

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その他

ホットスワップ可能な3.5インチドライブベイに、2.5インチのSSDを接続したい場合があると思います。特に記憶域スペースではR2から記憶域階層やライトバックキャッシュが利用出来るようになりましたので、SSDを使用するとパフォーマンスを劇的に向上させることができます。

通常の2.5インチ>3.5インチ変換アダプターでは、コネクターの位置が厳密に合わないため、ホットスワップベイのトレイに取り付けてもコネクターが接続されません。この場合は、センチュリーの裸族のインナーがお勧めです。ただし、アクセスLEDが点灯しっぱなしになってしまいますので、アクセスLEDがある製品を利用する場合には注意してください。

参考:Hyper-V and Scale-Out File Cluster Home Lab Design

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