Vail、SBS Essentials、SBS 7、Storage Server 2008 R2 Essentials

SBS 2011 Essentials / Standard

 

大きく変化する次期Windows Small Business Server~クラウド連携も視野にで、tech・ed Europe 2010で公開された情報をベースに記事が掲載されていますが、このあたりの情報は鳩の谷の街さんのブログや私のブログ等でもご紹介はしているものの、国内ではほとんどまだ知られていないのが実情かと思っています。

 

まず、下のスライドがSmall Business / Home 環境向けにMSが展開を計画しているサーバー製品群の概要になります。
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  • 右端の[TRADITIONAL SERVER]がいわゆる汎用サーバー製品で、Windows Server Standard/EnterpriseやFoundationが該当します。この部分は従来のサーバーOS製品で、来年投入が予定されている製品はその左に並ぶ次の2つのジャンルとなります。
  • 左端の[SPECIALITY SERVER]が特化サーバーや専門サーバーのカテゴリで、家庭またはSmall Business 向けのストレージサーバーとして、Windows Home Server “Vail”や、Storage Server 2008 R2 Essentials “Breckenridge”が計画されています。
  • 真ん中の[SOLUTION SERVER]が、複数のサーバー製品、機能を統合したソリューションサーバーの位置づけで、伝統的なオンプレミスのSBS 2011 Starndard “SBS 7” や、今回Vailをベースに開発されているオンプレミス+クラウドのハイブリッド型サーバー、SBS 2011 Essentials “Aurora”が計画されています。

次のスライドは製品毎のターゲット市場、ハードウェア要求条件、機能の比較表になります。左側の4製品が今後投入が予定されている製品群になり、Vail、Aurora、BreckenridgeはVailをベースとした兄弟製品、それに対してSBS 7 は SBS 2008の後継製品ということで他の3製品とはベースが異なる製品となっています。

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  • VailとBreckenridgeはターゲット市場こそ家庭とSMBで異なっていますが、機能はほぼ同等となっています。大きな相違点は、Breckenridgeは既存のドメイン環境への参加が可能となっている点と、ユーザー数(Vailは10、Breckenridgeは25)です。
  • SBS “Auroral”と SBS 7 の間の大きな相違は、SBS 7 がExchange、SQL、SharePoint等のオンプレミスサーバー製品を統合しているのに対し、SBS “Aurora”はクラウド上でのサービス(「Office 365」)との連携が可能となっている点です。また、”Aurora”は”Vail”ベースのため、クライアントPCのバックアップ機能がありますが、SBS “7”はSBS 2008ベースのため、クライアントPCのバックアップ機能はありません。

下のスライドは、いわゆる「サーバーの役割」「サーバーロール」ベースでの機能比較です。

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利用出来るサーバーの役割をみると、各製品の特徴がより色濃く見えてきます。

 

VailをベースとしたBreckenridge、Auroraの登場は私も個人的に非常に楽しみで、Windows Home Server で蓄積したノウハウをSMB向けに展開できるようになり、今後このブログやTechNetのWindows Home Server フォーラムでの活動がホームユースだけではなくビジネスユースにも貢献できる可能性が拡がってきます。

またSMB環境ではサーバーを管理する専門の人はおかれておらず「PCに詳しい人」が管理者を兼ねているケースが多いと思いますが、家庭向けサーバーのVailをお使い頂いてる方は会社でもBreckenridgeやAuroraの管理が比較的簡単にできるかと思います。そういう意味で、SMBベースでお仕事をされている方はVailを利用することで会社でも更に必要とされる(この善し悪しはまたあるのですが・・・)ことになるでしょう。
 Vail、Aurora、Breckenridgeは来年前半のリリースが予定されています。Auroraについては日本語版はRTM時点で英語版と同時リリースされるようです(英語版、ドイツ語版、フランス語版、スペイン語版、日本語版の5言語版がRTM時点でリリース予定)。SBS 7はRTMでは英語のみ、RTMから6週間後に日本語含め8言語への対応をする計画となっているようです。このあたりの情報は、MSのパートナー向けサイトで公開されていて、一般の方も覗けますので、興味のある方は探してみてください。

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