Windows Home Serverを取り巻く環境について

2012年最初のポストは、改めてWindows Home Serverとはどんな製品なのか、今Windows Home Server 2011が置かれている環境について等書いてみたいと思います。

Windows Home Server とは?

Windows Home Server(WHS V1)

Windows Home Serverとは、家庭のホームネットワークにおいて貴重な家族のデジタルアセットを保護し、活用の幅を広げるための製品として企画されたサーバーOSで、初代のWindows Home Server(以下 WHS V1)日本語版は2008年8月に発売されました。

DriveExtender

WHS V1における最大の特徴は、DriveExtender(DE)と呼ばれる機能です。これは、「サーバーの記憶域」と呼ばれる、異なる種類/サイズのHDDを束ねて1つのストレージのように扱えるストレージプールの特徴と、「フォルダの複製」と呼ばれる物理的に異なる2つのHDDにファイルを保存することで、1つのHDDにおける障害時にもファイルを失うリスクをヘッジする特徴を備えている機能です。

クライアントPCのバックアップ

10台までのクライアントPCを自動的にバックアップする「クライアントバックアップ」機能を備えており、予め設定した時間帯(デフォルトでは0:00~6:00)の間にクライアントPCのバックアップを自動的に取得してくれます。

Add-in

Add-inによる機能の追加が可能なことも大きな特徴の一つで、3rdパーティーによる様々なAdd-inがリリースされています。

その他の特徴

サーバーの記憶域に保存されたデジタルコンテンツをホームネットワーク上に配信する「メディアの共有」、外出先等からも自宅のWindows Home Serverの共有フォルダにアクセスしたり、家庭内のコンピューターにリモートデスクトップ接続を行える「リモートアクセス」機能を備えています。

プリイン製品

AcerのH34xシリーズ、HPのMediaSmart Server/DataVault、ASUSのTSmini等がプリインストール製品として販売されました。中でもAcerとHPの製品は非常に好評でした。

Windows Home Server 2011(WHS2011)

WHS V1はベースOSがWindows Server 2003 R2と世代としてはかなり古くなってきたこともあり、ベースOSをWindows Server 2008 R2に改めたWindows Home Server 2011(以下WHS2011)が昨年リリースされました。WHS2011ではWHS V1の機能を基本的には踏襲、改良している製品ですが、DEの機能を拡張したDEv2について検討を行っていたものの、様々な事情により機能搭載を見送ることになりました。WHS V1の最大の特徴であるDEが非搭載となったことで賛否両論の議論が起こりましたが、VVAULTをはじめとする3rdパーティーによるDE代替ソリューションが登場したこと、及びAcerのRC111やアイ・オー・データのHDL-W2ZHが登場し、WHS V1を利用していたユーザーがWHS2011に移行を検討できる状況にようやくなってきたというのが現在の状況です。

Windows Home Server 2011製品カタログより:

WHS2011では原則WHS V1の機能を引き継ぎながら、以下のような改善が施されています。

最新のベースOSによる恩恵

ベースOSがWindows Server 2008 R2になったことで、最新のハードウェアへの対応、セキュリティの強化が上げられます。WHS V1ではインストール時やリストア時にドライバの適用が必要だったハードウェアでも、比較的すんなりとインストール出来るようになっています。また、AFT採用の大容量HDDへの対応も重要なポイントとなります。
SMBにおける特にWindows 7と組み合わせた際のパフォーマンス向上も、地味ながらサーバとしての基本性能が向上しています。

クライアントリストアCDの64bitモード追加

WHS V1のリストアCDはWinPE 2.0(x86)であったため、リストアCDにNICやマスストレージドライバを当てる際は32bit用のドライバを当てる必要がありました。普段64bitで動作させているユーザーの場合、[Windows Home Server Drivers for Restore]フォルダにバックアップされているドライバが利用できず、混乱を来す場合がありました。WHS2011のリストアCDは32bit/64bitのコンボ環境になっていますので、従来利用していたOSに合わせて、すなわちバックアップされているドライバに合わせた環境でリストアさせることが出来ます。

スマートフォン向け最適化

リモートWebアクセスサイトはスマートフォン用のUIが用意されています。また、Windows Phone 7向けには無償のアドイン及びクライアントソフトが公開されており、Windows Phone 7からはマルチメディアコンテンツのストリーミング再生等も可能です。

VSS(以前のバージョン)の有効化

WHS V1ではVSSを利用することは出来ませんでした。WHS2011ではVSSを利用することが可能ですので、間違ってファイルを上書きしたり削除してしまっても以前のバージョンに戻すことが出来ます。

リモートメディアストリーミングとDLNAサーバー機能

サーバーの共有フォルダに保存されたマルチメディアコンテンツは、リモートWebアクセスサイト上からストリーミング再生させたり、ホームネットワーク内のDLNAクライアントに対して配信することが出来ます。DLNAサーバー機能はWHS V1のWindows Media ConnectよりもDLNAデバイスとの互換性が高くなっています。

参考リンク:
Windows Home Server 2011 使い倒し術
製品カタログ

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