[FAQ]クライアントのリストア完了後にブート出来ない

WHSでバックアップしたクライアントを正常にリストア完了した後、
再起動後してもブートに失敗することがあります。再起動を繰り返したり、
Bluescreen of Death (BSOD)の画面に”Ntoskrnl.exe is missing or corrupt”
といったエラーが表示されたりします。

理由として考えられるのは

  • クライアントのHDD上にベンダーなどが作成した隠し領域や、FAT32
    パーティションがあり、それがバックアップされていないことが原因となって
    リストア後起動しない。
  • ハードウェア構成がリストア前後で異なる
  • バックアップイメージの問題

などがあります。

隠し領域が原因の場合(週アス連載 第9回のケース)

以下の手順を実施する以前に、ハードウェアメーカーから提供される
システムツールなどで、隠し領域を再生できる場合があります。
それ以外の場合、以下の手順で起動出来るようになります。

  • OSがVistaの場合
    VistaのDVDをお持ちでしたら、DVDからブートし、スタートアップの
    修復が出来ます。
  • OSがXPの場合
    クライアントのリストア中から心づもりをしておいてください。
    リストアプロセスの終わりに、”boot.iniをチェック”という簿他が出ます。
    このボタンを押すと、ノートパッドが開きboot.iniを編集することが出来ます(どう修正するかは後ほど)。もしこのボタンを押し忘れた場合、
    1)リストアを再度実施する
    2)HDDを他のPCに接続してboot.iniを編集する
    3)VistaのインストールDVDから起動し、システム修復オプションから
    コマンドプロンプトを使う
    4)緊急用環境「BartPE」から起動し、コマンドプロンプトを使う
    の選択肢があります。

    2),3),4)を選択した場合、コマンドプロンプトから以下のコマンドを入力します。

    c:
    ( 2)の場合はC以外のドライブレターになります )
    cd \
    attrib -r -s -h boot.ini (デフォルトではboot.iniは上書き出来ないため変更します)
    notepad boot.ini


    boot.iniが開いたら、以下のような内容が表示されるはずです。

    [boot loader]
    timeout=30
    default=multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(2)\WINDOWS
    [operating systems]
    multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(2)\WINDOWS=”Window XP Professional” /noexecute=optout /fastdetect

    リカバリ用の隠し領域をもったノートPCなどではよく上記のようなboot.iniになっています。この場合、 (2)を2行とも(1)に変更します。
    ノートパッドを閉じてファイルを保存したあと、コマンドプロンプトから
    以下のコマンドで属性を戻します。

    attrib +r +s +h c:\boot.ini
    exit

    HDDをクライアントに接続して再起動すると、正常に起動するはずです。

     

ハードウェア構成が異なる場合

  ハードウェア構成の異なるPCにリストアすることはサポートされていません。
どうしても実施せざるを得ない場合、HAL (Hardware Abstraction Layer)が異なる
ことによるブートトラブルを防ぐため、似たような構成にします。
ハードウェア構成が異なることでリストアに問題が生じる場合、BSODで、
stop error 0x0000007B になるケースが大半です。
これはマスストレージデバイスに関する問題(IDEからSATAにリストアした、その逆も同様)
かHALが異なるためです。

IDEからSATAにリストアした結果、マスストレージデバイスのドライバが問題となっている
場合、BIOS上でSATAコントローラーの動作モードをIDE(またはPATA,LEGACYなど)に
変更することで解決します。解決しない場合はWindows XPの修復インストールが必要に
なるかもしれません。Windows XPにおける stop 0x0000007B の解決については
http://support.microsoft.com/kb/324103を参照してください。

Vistaの場合は、レジストリでAHCIモードを有効に出来る場合があります。
詳細はhttp://support.microsoft.com/kb/922976を参照してください。

また、異なるハードウェアへのWIndowsのリストアはライセンス認証外が再度
必要になったり、システムが不安定になったり動作が遅くなる可能性があります。
新規ハードウェアへのインストールは、OSのクリーンインストール後に必要な
ファイルだけをコピーすることを推奨します。

バックアップイメージが問題の場合

  バックアップイメージに問題がある場合、リストアが正常に完了しない場合があります。
このような場合、
・ 一つ古いバックアップからリストアしてみる
・ Windowsの修復インストールを実施する
・ OSをクリーンインストール後、必要なデータファイルだけをコピーする
などを検討してください。

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