Windows Updateで最新でもコネクターをインストール出来ない?!
Windows Server 2012 R2 Essentialsを新規に導入後、Windows Updateを全て適用してもWindows 10(ver 1607以降)にコネクターをインストール出来ない場合があります(ということを、今日検証環境を作っていて認識しました)。
これは以前から稼働していたWindows Server 2012 R2 Essentialsでは起きないと思いますが、新規にインストールあるいは購入後設定をしたWindows Server 2012 R2 Essentials、Windows Storage Server 2012 R2 Essentialsでは、Windows Updateの適用順序の関係で発生する可能性があります。
コネクターをインストールしようとすると表示されるエラー
Windows 10クライアントにコネクターをインストールするには、サーバー(http://サーバー名/connect)からダウンロードして実行します。サーバー名が WSER2 の場合、http://WSER2/connect にアクセスすると、以下のようにコネクターのダウンロード画面が表示されます。
すると、Windows 10(ver 1607以降)では、「予期しないエラーが発生しました。この問題を解決するには、ネットワークの担当者に問い合わせてください」とエラーが表示されます。
ダウンロードしてきたコネクターのプロパティを開き、[詳細]タブを開いて[製品バージョン]を確認すると、6.3.9600.16384 となっています。これはWindows 10(ver 1607以降)に対応したバージョンのコネクターではありません。
この場合、Windows Updateで自動的に適用されないWindows 10(ver 1607以降)に対応したコネクター関係のWindows Updateを手動で適用する必要があります。
コネクターのアップデートに必要なWindows Updateを手動でインストール
Windows 10(ver 1607以降)に対応した最新のコネクターは、KB3172614でサーバーに導入されます。KB3172614のインストールには、その前に導入されている必要のあるアップデートがあることから、対象となるWindows Updateをサーバー上で順に適用します。
1. KB2919355
Windows RT 8.1、Windows 8.1、および Windows Server 2012 R2 の更新プログラム: 2014 年 4 月(KB2919355)をインストールします。サーバーにKB2919355が既に適用されている場合は、スキップして構いません。
インストールする対象のファイルは、https://www.microsoft.com/ja-JP/download/details.aspx?id=42334からダウンロードできます。
インストール後はサーバーの再起動が必要となります。
2. KB3021910
次に、Windows 8.1 および Windows Server 2012 R2 用 2015 年 4 月付サービス スタック更新プログラム(KB3021910)をインストールします。サーバーにKB3021910が既に導入されている場合は、スキップして構いません。
インストールする対象のファイルは、https://www.microsoft.com/ja-JP/download/details.aspx?id=46824からダウンロードできます。
3. KB3172614
最後に、July 2016 update rollup for Windows 8.1 and Windows Server 2012 R2を適用します。
インストールするファイルは、https://www.microsoft.com/ja-JP/download/details.aspx?id=53333からダウンロード出来ます。
インストール後はサーバーの再起動が必要となります。
以上で準備は完了です。
再度Windows 10(ver 1607以降)クライアントでコネクターのインストール
サーバーの再起動後、クライアントから再度 http://サーバー名/connect にアクセスして、コネクターをダウンロードします。
念のため実行前にプロパティを開いて[詳細]タブで製品バージョンを確認すると、 6.3.9600.18378 が表示されます。これが Windows 10(ver 1607以降)に対応した最新のクライアントコネクターのバージョンとなります。
Windows 10(ver 1607以降)で実行すると、以下のように構成ウィザードが始まります。
クライアントコネクターのインストールに際しては、クライアントPCのIPv4/IPv6のプロパティを開き、DNSサーバーにEssentialsサーバーのIPv4/IPv6アドレスを指定しておくことをお勧めします。
余談
上記の3つのUpdateを手動で適用したところ、それまではWindows Updateを実施しても最新ですとなっていたのですが、Windows Updateに199個のUpdateが降ってきました。
恐らく、上記3つのWindows Updateの適用の先後関係の影響で、未適用の更新が多数あったのではないかと思われます。