次期 Windows Home Server (開発コード名 Vail)、Windows Home Server Premiumのパブリックベータテストが開始されました。現在は英語版のみの公開です。開発中のコードですので、バグは当然のこと、既知の問題、未実装の機能や今後の機能変更もあり得ます。
WHS v1 は32bitのみの提供でしたが、次期WHS Vailは64bitのみの提供となります。従って、64bitに対応したハードウェアの用意が必要ですし、v1からVailへのアップグレードインストールも出来ません。また、WDのAdvanced Format に対応したHDDをプライマリHDDとして利用出来ないなどの既知の問題もあります。
評価用の環境を用意でき、一定のスキルのある方は、リリースノートやGetting Started Guide for Windows Home Server Code Name ”Vail”を必ず読んだ上でベータ版をお試しになってみてください。リリースノートはこちらから、スタートガイドはconnectサイトから入手できます。
また、既に鳩の谷の街さん、清水さんの記事も掲載されています。
・次世代WHSの ‘Vail’ が パブリックベータとして公開されます。
・本日公開!「Windows Home Server Premium」 一般向けプレビュー版試用ガイド
米国のフォーラムにはベータ版に関する情報交換のフォーラムが立ち上がっています。
繰り返しになりますが、これはベータ版ですから本番環境で利用することは避けてください。また、サポートも提供されません。評価にあたっては自己責任でお願いします。
サーバーダッシュボード
コンソールはサーバーダッシュボードと名を変えています。しかも、RemoteAppで実装されています。
サーバーの記憶域として利用するHDDの追加の際、名称を設定できるようになっているなど細かい点でWHS v1 でのユーザーからの声が多数反映されています。
リモートアクセスサイト
リモートアクセスサイトはほぼ日本語化されていて、日本語版のクライアントからアクセスすると自動的に日本語で表示されます。まだまだ日本語の表記はこれから何度か修正を要望していかないといけないと思っています。 表示されているカテゴリは、ドラッグアンドドロップで自由に順番を入れ替えることが出来ます。また画面のデザインも変更が出来ますので、Add-inなどでこれらの機能を活用したおもしろいものが出てくるのではないかと期待しています。
メディアライブラリには、写真、音楽、ビデオのストリーミング機能が標準で組み込まれています。アドインを用意せずとも、標準でストリーミングを楽しむことが出来ます。MPEG2ビデオのデコーダー、エンコーダーがまだ組み込まれていないので、一部の動画のストリーミングはエラーが表示されます。(このあたりの機能に関しては、地デジ対応含め我々からも要望を強くあげているので製品版が発売されるまでにはもう少し機能アップしてくれていたらいいなと願っています。)
ちなみに、DDNSは従来同様MicrosoftのDDNSサービス(xxx.homeserver.com)と、その他海外の有料DDNSサービスプロバイダーが選択できるようになっています。
メディアストリーミング
従来のWindows Media Connect から、WMP 11 以降で採用されているWindows Media Player (Network) Sharingに変更され、DLNAデバイスとの互換性が高くなっています。
また、Windows 7 の ホームグループもサポートしていますので、更にWindows7 との親和性が高くなる予定です。
ドライブエクステンダー(DE)
WHSの最大の売りである、DEも機能がアップしています。システムHDDをサーバーの記憶域から除外してOSへの性能影響を小さくできたり、HDDの取り外し時にもサーバーダウンタイム(共有フォルダにアクセスできない時間帯)が発生しないなど、サーバーとしての可用性が高くなっています。
サーバーのバックアップ
これを待ち望んでいる人が多いのではないでしょうか。Vailでは、システム設定、OS領域含めたサーバーのバックアップをサポートします。
サーバーをバックアップするには、サーバーのバックアップ用に少なくとも1台以上のHDDが必要です。サーバー障害時の復旧もより簡素に行えそうです。
バックアップデータベースのバックアップ
クライアントPCのバックアップをとったバックアップデータベースを、更にバックアップすることも可能になります(上のキャプチャで、[Network Computer Backups]と表示されているのが、バックアップデータベース)。また、クライアントPCからコネクタをアンインストールした際に、当該クライアントのバックアップを保存しておくか聞かれ、保存する選択をするとバックアップをそのままサーバー上に保存しておくことも可能になります。このバックアップはクライアントPCの接続数のカウント対象外です。
最後に
以上、簡単に機能と画面のレビューです。個人的感想ではまだまだベータ版の域を脱していないなという印象ですが、順当な正常進化を遂げようとしている点では非常に期待が持てる内容になっているかと思います。ベースOSがWindows Server 2008 R2になったことで、Windows 7対応の多くのデバイスが動作する可能性が高いですし、AHCIのサポートなど最新のHWを利用したインストールのハードルも下がることと思います。
コメント
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うれしいニュースですがH340のようなヘッドレスでもインストールできるか気になります
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> うれしいニュースですがH340のようなヘッドレスでもインストールできるか気になります
ヘッドレスのシステムでは、VGAをなんとかしないと困難ですね。
マイクロソフトの林さんは、同じくヘッドレスの HP Media Smart Server にインストールされたみたいですよ(もちろん、VGA出力用のケーブルを使ってだと思います)。
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ディスプレイ接続と外付けDVDドライブが必要そうですか。
発売されたら、すぐに乗せ替えたい気持ちですが、
このあたりの問題も含めて、しばらくは様子見します。
今のクライアントPCからのリカバリと同じ方法が見つかったら
改めて考えてみたいです。
お返事ありがとうございました。